本校普通科の取り組み③ ~思考力・判断力・表現力の育成、数学重視の入試改革に対応~
令和2年6月16日(火)
本日は、2年生の最終グループの分散登校が実施されました。クラスの3分の1の生徒が登校し、6時間授業を受講し、在宅の生徒はオンラインで授業を受講しました。第6時限には普通科2年2組(アルファコース特別選抜クラス(文系))の数学Ⅱの授業が実施されていました。授業ではレベルアップ問題として、複素数と方程式の分野から「2020九州大」の問題の演習が行われていました。数学科では出題傾向をつかみ、生徒のモチベーションアップにもつながるため、最新の大学入試過去問を積極的に授業や演習授業に取り入れています。また、大学入学共通テストだけでなく、難関文系大で入試科目に数学を重視する動きが報じられています。生徒たちは、最新の過去問に挑み少しでも解法を見いだそうと努力していました。
【数学担当の取り組み】
〈3年数学担当 白井潤教諭〉現3年生は1年次から指導しています。大学入学共通テストで重視される思考力・判断力・表現力を養うために、解答を導くことより、その解法過程を重視する授業を実施してきました。アクティブラーニング型の授業形式を多く取り入れ、グループで生徒たちに考えさせ授業を行わせるなど講義形式では得ることのできない能力の育成に取り組んできました。また、多くの問題を書いたカードを使用し、それから解法を連想させる授業も実施しています。従来のセンター試験では見られない形式の問題が増えてくるため、それを意識させて授業を行っています。オンライン授業においても、放課後補習の時間を設定し、入試に対応できる学力を育成してきました。
〈3年数学担当 荘司浩利教諭〉最近の授業では国公立大2次試験・難関私大に照準を定めた記述式問題の対策に力を入れています。例えば記述問題でよく見られる確率漸化式の解法、そして有名定理・公式の証明などは利用できる力ではなく、それを証明や説明できる力を育成したいと考えています。また論理的思考を育成するために解法パターンの暗記だけでなく、問題のポイントを自ら分析し、解答を作り上げる力の育成に取り組んでいます。今学期のオンライン授業でも授業レベルと落とすことなく、受験指導を行ってきました。
〈2年数学担当 白土典嵩教諭〉授業では、解法パターンのマスターはもちろんですが、
生徒は、一生懸命に手と頭を動かし、
〈1年数学担当 高橋晃一教諭〉1年アルファコース理数選抜クラスと特別選抜クラスを担当しています。基礎力を定着させるためには教科書をもれなく教えることが大切です。しかし、授業時間は限られており、基礎力と入試実践力を身につけさせることはとても難しくなります。教材は、数研出版の「教科書(数学ⅠとA)」と「クリアー問題集数学Ⅰ+A」・「基礎からの数学Ⅰ+A(青チャート)」を使用しており、授業では教科書をもれなくやることはせず、予習でできることは授業で扱わず、教科書と青チャートから例題を精選し基礎力から入試実践力の育成までを目指します。1年生のうちに青チャートで自分の学習が展開できるようになることが目標の1つです。クリアー問題集は復習に使うように指示し、基礎力の定着を目指します。単問ばかりやらせるのではなく、実践力をつけるために、大問形式で完成された校外模試や入試問題をタイムリーに取り扱うことで、1年第1学期から数学を学ぶ明確な目標を待たせるとともに生徒のモチベーションを上げることを心掛けています。